301リダイレクトはSEOに必須【サイト評価引継ぎ・ペナルティー回避】

2019.8.30
SEO対策を理解し、実践する際に必ず押さえておきたい処理の一つが301リダイレクトです。301リダイレクトとは「恒久的な転送」を意味し、主に以下の2つの用途で用います。
- サイトリニューアルなどにより引っ越しをする際に、旧Webサイトから新Webサイトへの転送
- httpとhttpsとの違いなど、同じ内容のコンテンツが重複して存在している際のペナルティー回避のための転送
今回は、リダイレクトの意味を紹介したうえで、それぞれのケースについての詳細を紹介します。
関連記事:「【SEOビギナー必見】SEO対策とは?基本と実践方法を徹底解説」
目次
1.リダイレクトとは?リダイレクトの方法とは?
リダイレクトの概要と、SEO対策に与える影響について解説します。
リダイレクト=自動転送
リダイレクトとは、自社のurlに訪れたユーザーを設定によって別のurlに自動転送することです。
例えば、Webサイトを引っ越しした場合、Webページの一部を一時的に閉鎖している場合、重複コンテンツが存在してしまっている場合などにリダイレクト設定をおこないます。
リダイレクトによってユーザーは不都合を感じることなく目的のページに移動することができます。
なお、リダイレクトには恒久的な転送を意味する「301リダイレクト」と一時的な転送を意味する「302リダイレクト」があります。「302リダイレクト」は今では基本的に使用されることはないので、このページでは「301リダイレクト」について解説しています。
リダイレクトの方法
リダイレクト設定をおこなうには大きく分けて2つの方法があります。
- Webサーバーでリダイレクトする方法
- プログラミング言語(JavaScriptやPHPなど)によるリダイレクト
技術的な内容になるため、簡単な説明にとどめますがWebサーバーの「.htaccess」ファイルにより301リダイレクトの設定をおこなう方法です。SEO対策では推奨されている手法です。無料の外部ブログなど外部サイトを利用している場合を除いて、基本的には「.htaccess」ファイルにてリダイレクト設定をおこないます。
SEO対策においてGoogleは推奨していませんが、リダイレクト設定をhtmlに記述することにより転送をする方法もあります。
2.URL変更時リダイレクトのサイト評価と注意点
Webサイトの引っ越しをする際のリダイレクトの際のサイト評価と注意点について解説します。
301リダイレクトをしなければSEO対策上大きなデメリット
サイト引っ越しの際に、リダイレクト設定をしなければSEO対策上大きなデメリットが生じます。
- 旧サイトを消さずに、新たなurlに同じ内容のページを作成した場合
- 旧サイトを消して、新たなurlに同じ内容のページを作成した場合
同じ内容のコンテンツが重複するコピーサイトであるとGoogleからみなされてしまい、新・旧両方のサイトがペナルティー評価を受けてしまいます。
コピーサイトのペナルティーはありませんが、新サイトは旧サイトで得た評価を引き継ぐことができないのでサイト評価が0からのスタートになってしまいます。
リダイレクト設定をすればサイト評価を引き継げる
上記のデメリットを回避するために、Webサイトの引っ越しをする際には、リダイレクトの設定をおこないます。
リダイレクト設定をすれば、一定の期間はかかりますが旧サイトで得ていたサイト評価を引き継ぐことができます。サイト評価とは、Googleが検索順位を決定する際の基準としている評価のことです。つまり、サイト評価が0になると検索順位が低いところからのスタートになりますが、引き継げる場合には元の検索順位を落とさずに引っ越しができるということです。
しかしながら、リダイレクト設定をおこなっても、評価の引継ぎには1か月程度かかるといわれています。
リダイレクトにおけるNG事例
リダイレクトをおこなう際のNG事例を紹介します。
- リダイレクト元とリダイレクト先の内容が一致していないケース
- 全て同じページ(トップページなど)にリダイレクトする
- リダイレクトを繰り返す
旧ページと新ページは同じテーマについてのページでなければなりません。
下層ページなどを全て同じトップページや特定のページにリダイレクトする手法は、内容が一致しないので正しいリダイレクトとはみなされません。
リダイレクトは1回以内に抑えましょう。複数回のリダイレクトはページの表示速度が遅くなってしまうことからSEO対策として望ましくありません。
3.url重複回避のためのリダイレクト
Googleは「1url=1コンテンツ」の原則を掲げていますが、異なるurlに同一のコンテンツが公開されてしまうケースがあります。具体例と対処法について説明します。
urlの重複とは
urlの重複とは、urlの記述ルールが統一されていないことによってSEO上のデメリットを受けることです。
例えば、Googleのurlは「http://www.google.com」ですが、wwwを省略した「http://google.com」でも同じページにアクセスできます。同じページにアクセスできることは問題ありませんが、ブログや他のWebサイトでurlを紹介する際に、添付するurlがブレてしまうとSEO対策上、以下のデメリットが生まれます。
- 評価や被リンクが分散してしまい、上位表示の妨げになってしまう
- Googleから重複コンテンツとみなされ、ペナルティーの対象になる
- Googleのクローラーがサイト評価のためにチェックしなければならないページが増え、時間がかかることにより正しい評価がされない
重複コンテンツについては「重複コンテンツはSEO的に地雷!評価を下げない対策とは」にて詳しく解説しています。
url重複の具体例と対処法
url重複の具体例と対処法を紹介します。
- http/httpsの重複→httpsに統一
- wwwの有無による重複→どちらでもOKですが、どちらか一つに統一
- urlの末尾に/index.htl(htm,phpなど)の有無→/index~なしに統一
- url末尾のスラッシュの有無→スラッシュありに統一
以上のurlの統一をおこなう際にGoogleが推奨している対策が301リダイレクトによる転送設定です。
※どうしても正規urlに転送させたくない事情がある場合には、canonical(=正典)設定をおこなえば、コンテンツの重複を回避できます。
4.まとめ~サイト評価の引継ぎや重複ペナルティー回避のためにリダイレクトは必須
自動転送機能であるリダイレクトを使用することで、Webサイトの引っ越しの際にサイト評価を引き継いだり、Webサイトのurl重複による評価の低下を防いだりすることができます。長期的にWebサイトを運用する際にリダイレクトが必要な場面が訪れるため、設定の重要性について把握しておきましょう。