内部リンクの多すぎはNG?SEOへの影響と対策をレクチャー
- 公開日:2021.11.11
- 更新日:2024.05.27
- 内部SEO対策
この記事では内部リンクに関して以下の点を解説します。
- リンクに関するGoogleの見解
- 内部リンクが多すぎる場合のデメリット
- 内部リンクを貼るときの注意点
記事数がある程度多いサイトを運営している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.内部リンクに「多すぎ」はない
「内部リンクが多いとSEO上よくない」と言われることがあります。
しかしこれは正しくありません。
「内部リンクの数は問題にならない」といえる根拠を、Google公式見解をもとに解説します。
また内部リンクについて数以外で意識すべき点を説明します。
1-1.Googleはリンク数に厳しくない
リンクについてGoogleはこう述べています。
” 1ページのリンクを妥当な数に抑えます(最大で数千個)”
Googleはリンクの数について「いくつまでなら大丈夫」とか「いくつ以上はペナルティー」とは述べていません。
シンプルに「妥当な数に抑える」とだけ記載しています。
しかも最大数は「数千個」と数にかなり余裕を持たせています。
このことから明らかなようにGoogleサイドはリンクの数に厳しくありません。
ですから内部リンクの貼りすぎを心配する必要はありません。
「適切だ」と思えるなら積極的に内部リンクを貼るとよいでしょう。
関連記事:「google対策のためのSEO手順解説」
1-2.不自然な内部リンクはNG
「内部リンクの数は問題ない」と説明しましたが条件があります。
それは「自然な形の内部リンクであること」です。
Googleは不自然で質の低い内部リンクを嫌います。
実際リンクの質に関して以下のコメントをしています。
“PageRank や Google 検索結果でのサイトのランキングを操作することを目的としたリンクは、リンク プログラムの一部と見なされることがあり、Google のウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)への違反となる場合があります。これには、自分のサイトへのリンクを操作する行為も、自分のサイトからのリンクを操作する行為も含まれます。
ここで言及されている「リンクプログラム」とは、「Googleで上位表示させるためだけに被リンクを獲得する行為」です。
このような行為は「違反行為」になる可能性があります。
もちろん被リンクは内部リンクではなくほかのサイトから向けられたリンクです。
上記のGoogleのコメントは内部リンクに関して直接言及したものではありません。
とはいえ強調したいのは、「サイトのランキングを操作しようとする行為をGoogleが嫌う」ことです。
- 文脈上関係のない記事へ飛ばすリンク
- 移動先の記事とアンカーテキストの内容がマッチしないリンク
- 必要以上の量のリンク
- 関連はあるものの無計画に貼ったリンク
必要性や関連性がないにもかかわらず、あちこちのWebページへ向けたリンクを貼るのは論外です。
また関連性があるリンクでも計画性なくベタベタ貼ると利便性を低めます。
2.むやみに内部リンクを貼るデメリット
内部リンクを不必要に貼りまくると、以下のようなデメリットが発生します。
- Googleから目をつけられる恐れがある
- ユーザーにマイナスの影響を与える可能性がある
SEOを考える上で、Googleとユーザー両方からの信頼を失うのは大きなマイナスポイントです。
それぞれのデメリットを詳しく見ていきましょう。
2-1.Googleから目をつけられる恐れがある
むやみに内部リンクを貼るとGoogleから目をつけられてペナルティーを受けかねません。
Googleは「クローラー」と呼ばれるプログラムを使って、Webページやサイトを分析しデータベースに登録します。
クローラーはリンクを使ってサイト内を巡回しますが、不自然な内部リンクの数があまりにも多い場合クローラーの動きを阻害したりサイトの評価を下げたりしかねません。
また後述するように、不自然な内部リンクがあるとユーザーに不便な思いをさせてしまいます。
Googleは常に「ユーザーファースト」を目指しているため、ユーザーにとって利便性の低いWebページはGoogleにとっても「上位表示すべきページ」ではありません。
Googleのガイドラインには以下のようにGoogleのモットーがまとめられています。
”
・検索エンジンではなく、ユーザーの利便性を最優先に考慮してページを作成する。
・ユーザーをだますようなことをしない。
・検索エンジンでの掲載位置を上げるための不正行為をしない。ランクを競っているサイトや Google 社員に対して自分が行った対策を説明するときに、やましい点がないかどうかが判断の目安です。その他にも、ユーザーにとって役立つかどうか、検索エンジンがなくても同じことをするかどうか、などのポイントを確認してみてください。
・どうすれば自分のウェブサイトが独自性や、価値、魅力のあるサイトと言えるようになるかを考えてみる。同分野の他のサイトとの差別化を図ります。”
2-2.ユーザーに与えかねないマイナスの影響
不自然な内部リンクはユーザーにとっても不便な存在です。
不自然な内部リンクによって生じる不都合を具体的にあげていきます。
- 視認性が悪くなる恐れがある
- サイトの情報の不完全さを感じさせかねない
- ユーザーを迷わせる可能性もある
それぞれの点を解説します。
2-2-1.視認性が悪くなる恐れがある
無意味な内部リンクが頻繁に現れるとWebページの視認性が悪くなります。
例えば本文中に逐一「○○についてはこちらの記事をチェック!」と内部リンクが貼られていたら、「うるさい」画面になるでしょう。
「アンカーテキスト(リンクが付いたテキスト)」の場合は上記のフレーズのように青文字や下線があって目立ちますし、「ブログカード(画像や記事の簡潔な概要がつくリンク)」であれば画面上でそれなりに大きく見えます。
あるテーマについて集中的に読みたいのに文章中にそのようにしょっちゅう内部リンクが出てきたら、気が散りかねません。
ユーザーが気になるであろう内容を補足するために、別の記事へのリンクを貼るのは自然で親切なことです。
しかし「段落ごとに1リンク」など度が過ぎると視認性が落ちます。
2-2-2.情報の不完全さを感じさせかねない
むやみなリンクはユーザーにサイトの情報の不完全さを感じさせる場合もあります。
調べ物をしているユーザーは答えを求めてWebページをクリックします。
探している情報がわずかであればどんなページであってもよいのですが、場合によっては関連する情報をまとめて知りたいと思うこともあるでしょう。
しかしアクセスしたWebページに部分的な情報しか見つからず、ほかの情報はリンク先の別のWebページに飛ばないと得られないならどうでしょうか。
「ひと通り知識を得るにはほかのページも見ないといけないのか」と面倒に感じるかもしれませんし、「このサイトは関連性の高い情報をしっかりまとめていない」と判断するかもしれません。
その場合、「まとめて情報を得られる別のサイトを探そう」と離脱される恐れがあります。
しかしもしコンテンツが「糖質制限ダイエットの意味」だけ説明して、「メリット・デメリットはこちらの記事をクリック」「やり方についてはこちらの記事をクリック」と内部リンクを設定したらどう思うでしょうか?
ただし「そのページでまとめて扱えそうな情報」までわざわざ分離すると、ユーザーの満足度は下がるかもしれません。
そのためある程度の情報はそのページでまとめて記載し、むやみに内部リンクを使わないことが大事です。
2-2-3.ユーザーを迷わせる可能性もある
内部リンクをむやみに貼るとユーザーを迷わせる可能性もあります。
内部リンクが多いとユーザーはそれだけ多くの選択肢を持つことになります。
「さまざまな情報が提供されているから情報豊かでいいじゃないか」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし実際には選択肢が多いとユーザーは迷うものです。
例えばTOPページやサイドバーに表示されるコンテンツの一覧に似通ったコンテンツが並んでいると、ユーザーはどこから見たらよいのかわからなくなる可能性があります。
あるいは本文中の至るところに今読んでいるのと同じような内容の記事へのリンクがあったら、どこまで読んだらよいのかも迷うかもしれません。
また調べているテーマについてほとんど知識がないユーザーの場合、コンテンツ内の多くのワードが新鮮に映ることがあります。
その場合コンテンツ内でワードの説明を一切せずに内部リンクであちこちに飛ばすと、ユーザーはサイト内でさまよって「迷子」になってしまうでしょう。
もちろん情報量が多いワードを逐一詳しく説明するのは困難です。
しかし概要だけでもその場で説明しあちこちに移動する必要がないようにデザインすると、ユーザーは目の前のコンテンツに集中できます。
サイト内に検索窓を設置して、ユーザー自身が目的のコンテンツを見つけられるようにするのも親切です。
3.内部リンクを貼るときの注意点
内部リンクをむやみに貼ることの弊害について解説しました。
ここからは内部リンクを貼るときに必ず意識すべき2つの注意点をご紹介します。
- 検索意図やメインテーマとの関連性を考える
- リンク切れは徹底して避ける
これらの点に注意して内部リンクを貼ると内部リンクの効果を高めることができます。
3-1.検索意図やメインテーマとの関連性を考える
すでに説明したとおり、今読んでいる内容と関連がないWebページのリンクを貼るのはやめましょう。
「ユーザーが知りたい情報」を見極め、それに付随する情報のみを選んでリンクを貼ってください。
記事を書くときは通常、検索クエリの裏にあるユーザーの検索意図を読み取って書く内容を決めます。
内部リンクを貼るときも同じようにしましょう。
「この記事の読者はどんな点をもっと詳しく知りたいと思うだろうか」
「ここまで読んだ時点で読者はどんな疑問を持つだろう」
「リンク先の記事はコンテンツのメインテーマと関連性があるか」
このように考え必要な内部リンクのみに絞るようおすすめします。
3-2.リンク切れは徹底して避ける
内部リンクで注意したい別の点は「リンク切れ」です。
「リンク切れ」とは、「リンク先のWebページにアクセスできない状況」を指します。
リンクを貼ってもその先に行けないのは、ある道に入ってすぐ行き止まりになるようなものです。
これはGoogleのクローラー的にNGでしょう。
クローラーはリンクをたどってサイトを巡回しますが、リンク切れが発生しているとその動きが阻害されるからです。
またユーザーに不便な思いをさせることにもなります。
・単純な文字列のミス
誤字や脱字により正しい文字列でリンクが貼られていない
・リンク先のWebページが削除された
リンク先が存在しないゆえにアクセスできない
3-2-1.リンク切れを調べるツール
参照:「リンクチェッカー」
リンク切れがないかチェックするには「リンクチェッカー」が便利です。
リンクチェッカーは内部リンクをたどりながらサイトチェックを行います。
使い方は簡単で、調べたいWebページのURLを貼り付けて「チェックボタン」を押すだけです。
チェックが終わると以下のように表示されます。
画像の例ではエラーがありません。
エラーがある場合は「エラー数」にカウントが入り詳細が示されます。
4.まとめ
内部リンクが多くても自然な形で貼られているのであれば問題ありません。
しかし「関連性がない」「不適切なテキストがある」など、低品質のリンクを貼る行為はNGです。
Googleはサイトのランキングのことだけを考えてコンテンツを作成するサイト運営者を快く思っていないからです。
また悪意がなく低品質なリンクではないとしても、ユーザーの利便性を損なうような過剰なリンク設置もよくありません。
ユーザーにとって読みやすく使いやすいコンテンツの作成を心がけましょう。
内部リンクのSEO効果については以下の記事もご覧ください。
関連記事:「内部リンクとは?SEOを意識した5つの最適化方法を解説!」
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