レスポンシブデザイン (Responsive Design)

  • 公開日:2025.04.10
  • 更新日:2025.04.10
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レスポンシブウェブデザイン(Responsive Web Design、単にレスポンシブデザインとも)とは、ウェブサイトを制作する際の手法の一つで、閲覧するユーザーのデバイス(パソコン、タブレット、スマートフォンなど)の画面サイズや解像度に応じて、ウェブページのレイアウト、文字サイズ、画像サイズなどが自動的に調整され、どのデバイスで見ても最適化された表示を実現するデザインのことです。

レスポンシブデザインを採用したウェブサイトは、単一のHTMLファイルと単一のURLで、様々なデバイスに対応することができます。CSS(カスケーディング・スタイル・シート)の「メディアクエリ」という技術を主に用いて、画面幅などの条件に応じて適用するスタイル(レイアウトやデザイン)を切り替えることで実現します。

例えば、

  • パソコンのような広い画面で見たときは、複数のカラム(列)を使ったレイアウトで多くの情報を表示する。
  • タブレットのような中程度の画面では、カラム数を減らしたり、要素の配置を変えたりする。
  • スマートフォンのような狭い画面では、コンテンツを縦一列に並べ、文字やボタンを大きく表示して操作しやすくする。

といった変化を、同じURLのページ内で自動的に行います。

レスポンシブデザインを採用することには、多くのメリットがあります。

  • ユーザーエクスペリエンスの向上: ユーザーはどのデバイスからアクセスしても、その画面サイズに最適化された見やすく操作しやすいウェブサイトを閲覧できます。これにより、直帰率の低下や滞在時間の向上に繋がります。
  • 開発・運用コストの削減: デバイスごとに別々のウェブサイト(例: PC用サイトとスマホ用サイト)を作成・管理する必要がなく、単一のソースコードとコンテンツを管理すればよいため、開発や更新の手間、コストを削減できます。
  • SEO効果の向上: Googleは、モバイルフレンドリーなサイトを評価し、モバイル検索のランキング要因としています。レスポンシブデザインは、Googleが推奨するモバイル対応の実装方法であり、モバイルファーストインデックス(MFI)(モバイル版サイトを基準に評価する仕組み)にも効果的に対応できます。単一URLで運用できるため、URLの正規化の問題(重複コンテンツなど)が発生しにくく、被リンクなどのSEO評価も分散せずに集約されやすいという利点もあります。
  • メンテナンス性の向上: コンテンツの修正や追加が必要な場合、一つのHTMLファイルを更新するだけで、すべてのデバイスでの表示に反映されるため、メンテナンスが容易になります。

以前は、モバイル対応の方法として、デバイスごとにURLを分ける「セパレートタイプ」や、同じURLでデバイスに応じて異なるHTMLを返す「ダイナミックサービング」といった手法もありましたが、管理の複雑さやSEO上の潜在的な問題を考慮すると、現在では特別な理由がない限り、レスポンシブデザインが最も推奨されるアプローチとなっています。ウェブサイトを新規に構築する場合やリニューアルする際には、レスポンシブデザインを採用することを基本として検討すべきでしょう。これにより、多様化するデバイス環境に対応し、将来にわたってユーザーと検索エンジンの両方から評価されるウェブサイトの基盤を築くことができます。

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