モバイルファーストインデックス (Mobile-First Indexing – MFI)

  • 公開日:2025.04.10
  • 更新日:2025.04.10
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モバイルファーストインデックス(Mobile-First Indexing、略してMFI)とは、Googleがウェブサイトをクロールし、インデックス登録や検索順位評価を行う際に、主としてモバイル版(スマートフォン版)のウェブページを基準とするという考え方、およびその仕組みのことです。「モバイルファースト」という名前の通り、モバイル版のコンテンツや構造を第一(優先)に評価対象とします。

このMFIが導入される以前、Googleは主にPC版のウェブページをクロールし、その内容に基づいてサイトの評価やランキングを行っていました。モバイル検索の順位も、基本的にはPC版ページの評価に依存していました。しかし、スマートフォンの普及により、インターネット利用の中心がPCからモバイルへと移行した現実を受け、Googleは検索アルゴリズムの評価基準もモバイル中心へとシフトさせることを決定しました。これがMFI導入の背景です。

MFIの導入・完了(Googleは2023年10月までにほぼ全てのサイトでMFIへの移行を完了したと発表)により、ウェブサイト運営者やSEO担当者にとって、以下の点が非常に重要になりました。

  • モバイル版ページの重要性: Googleがサイトを評価する際の主要な対象がモバイル版ページになったため、モバイル版ページのコンテンツ、構造、表示速度内部リンク構造化データなどが、PC版ページと同等、あるいはそれ以上に重要になりました。
  • PC版とモバイル版のコンテンツ一致: もしPC版とモバイル版でコンテンツ内容が大きく異なる場合(例えば、モバイル版では一部のコンテンツを省略しているなど)、Googleはモバイル版の(省略された)コンテンツを基準に評価するため、PC版にしか存在しない重要な情報が評価対象から外れてしまう可能性があります。原則として、PC版とモバイル版で主要なコンテンツは一致させておく必要があります。
  • モバイルユーザビリティの確保: モバイルデバイスでサイトが見やすく、操作しやすいこと(モバイルフレンドリーであること)が、これまで以上に重要になります。文字サイズ、タップターゲット(ボタンやリンク)の大きさ、ビューポート設定などが適切でなければなりません。
  • テクニカルSEO要素の確認: canonicalタグhreflangタグ、メタデータ(タイトル、ディスクリプション)などが、モバイル版ページでも正しく設定されているか確認が必要です。

モバイルファーストインデックス(MFI)への対応としては、レスポンシブウェブデザイン を採用することが最もシンプルかつGoogleも推奨する方法です。レスポンシブデザインであれば、PC版とモバイル版で同じHTML、同じコンテンツ、同じURLを使用するため、上記のような懸念点の多くが解消されます。

動的な配信やセパレートURL(PCとモバイルでURLが異なる)を採用しているサイトの場合は、モバイル版のコンテンツや設定がPC版と一致しているか、相互のURL関係(canonicalタグやalternateタグ)が正しく設定されているかなどを、より慎重に確認する必要があります。

Google Search Consoleの「URL検査」ツールを使えば、Googleが特定のURLをPC版とモバイル版のどちらのクローラーで最後にクロールしたか、そしてインデックス登録に使用しているのがどちらのバージョンかなどを確認できます。MFIは現代のSEOにおける基本的な前提条件であり、モバイル体験の最適化は必須の取り組みとなっています。

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