コアウェブバイタル (Core Web Vitals – LCP, FID, CLS)

  • 公開日:2025.04.10
  • 更新日:2025.04.10
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コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは、ウェブページのユーザーエクスペリエンス(UX)を測定し、その健全性を示すためにGoogleが提唱している一連の具体的な指標のことです。単なる技術的な速度測定だけでなく、「実際のユーザーがページをどのように体験しているか」に焦点を当てているのが特徴です。Googleは、このコアウェブバイタルを検索順位の決定要因(ランキングシグナル)の一つとして組み込んでおり、SEOにおいてその重要性が高まっています。

コアウェブバイタルは、現在以下の3つの指標で構成されています。

LCP (Largest Contentful Paint): 読み込みパフォーマンス

  • 意味: ユーザーがページをリクエストしてから、ビューポート(画面の表示領域)内で「最も大きな」コンテンツ要素(通常は画像やテキストブロック)が表示されるまでの時間を測定します。ページの主要なコンテンツがどれだけ速くユーザーに見える状態になるか、体感的な読み込み速度を示す指標です。
  • 目標: 2.5秒未満が「良好」、4.0秒を超えると「不良」とされています。

FID (First Input Delay): インタラクティブ性

  • 意味: ユーザーが最初にページ上で何らかの操作(リンクのクリック、ボタンのタップ、フォームへの入力など)を行った際に、ブラウザがその操作に対する処理を開始するまでの「遅延時間」を測定します。ページがユーザーの操作に対してどれだけ速く応答できるか、ページの応答性を示す指標です。
  • 目標: 100ミリ秒(0.1秒)未満が「良好」、300ミリ秒を超えると「不良」とされています。(※近年、FIDに代わる指標としてINP (Interaction to Next Paint) が導入されつつあります。INPは初回だけでなく、ページ滞在中のすべてのインタラクションに対する応答性を測定します。)

CLS (Cumulative Layout Shift): 視覚的な安定性

  • 意味: ページの読み込み中に、予期せずレイアウト(要素の位置)がどれだけ大きくずれたか、その累積スコアを測定します。例えば、ページを読んでいる途中で広告が表示されてテキストが下にずれたり、ボタンをクリックしようとした瞬間に位置が変わってしまったりするような、視覚的な不安定さによるストレス度合いを示します。
  • 目標: スコアが0.1未満が「良好」、0.25を超えると「不良」とされています。

これらのコアウェブバイタルのスコアは、Google Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」レポートや、PageSpeed Insights、Chromeの拡張機能(Web Vitals)などで確認することができます。これらのツールでは、スコアだけでなく、具体的にどの要素がLCPやCLSの低下を引き起こしているかなどの改善のためのヒントも提供されます。

コアウェブバイタルを改善するための施策は多岐にわたりますが、主なものとしては、ページスピード改善策(サーバー応答改善、画像最適化、CSS/JS最適化など)に加え、CLS対策として画像や広告スペースのサイズを事前に指定しておく、Webフォント読み込み中のレイアウトシフトを防ぐ、などが挙げられます。コアウェブバイタルは、単にSEOのランキング要因であるだけでなく、本質的にユーザーエクスペリエンスを向上させるための指標です。これらの指標を改善することは、ユーザー満足度の向上、離脱率の低下、コンバージョン率の向上にも繋がるため、すべてのウェブサイトにとって取り組むべき重要な課題と言えるでしょう。

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