Webマーケティングで必須のペルソナ設定|手順や注意点を解説
- 公開日:2023.03.28
- 更新日:2024.05.27
- Webマーケティング
Webマーケティングで必須の「ペルソナ」は、ターゲットをさらに具体化させた架空のユーザー像です。
ペルソナ設定は、多様化する顧客のニーズを把握して、プロジェクトの方向性を決める重要な段階でもあります。
この記事では、ペルソナ設定に関する以下の疑問に答えます。
「ペルソナ設定は古いという意見もあるが本当?」
「ペルソナ設定の手順が知りたい」
「どこまで深掘りして設定すればよいか分からない」
精度の高いペルソナ設定で、Webマーケティングを成果につなげましょう!
目次
1.Webマーケティングで必須のペルソナとは
インターネットの普及とともに誕生したWebマーケティングは、今やすべての企業が取り組むべき施策であるといっても過言ではありません。
※Webマーケティングの基礎情報は、「簡単に解説|Webマーケティングとは?戦略的にサイト運営しよう」 で分かりやすく説明しています。
ここでは、「ペルソナ」の概要やターゲットとの違いについて解説します。
1-1.ペルソナの概要
ペルソナとは、自社の商品・サービスを利用してくれそうな架空の人物像のことです。
ペルソナの語源はラテン語の「persona」で、古典劇の役者が被る仮面を指します。
その後、心理学者のユングが「人間の外的側面」を表す用語として用いました。
そしてビジネスシーンでは、「架空のユーザー像」を表すマーケティング用語として使われるようになりました。
Webマーケティングでペルソナ設定をする際は、氏名・年齢・居住地・家族構成・職業・年収・趣味・価値観・ライフスタイルなど、さまざまな項目を設けて、できるだけリアルな人物像を作り上げます。
自社商品・サービスを利用する典型的なユーザー像を設定することで、Webマーケティングの方向性や具体的な施策を決めやすくなります。
1-2.【具体例つき】ターゲットとの違い
たとえば「50代 既婚 ゴルフ好き」をターゲットにした場合、ペルソナでは以下のような架空の人物像を設定します。
氏名:晴山緑
性別:男
年齢:52歳
家族構成:妻・子供(男21歳・女18歳)
職業:会社員(エンジニア)
年収:800万円
居住地:東京都
趣味:ゴルフ・食べ歩き
ゴルフの最高スコア:102
利用するSNS:Instagram・LINE
好きなYouTubeチャンネル:「中井学ゴルフチャンネル」「たっちゃんねる」
実際には必要に応じてさらに詳細な項目を設け、顔写真を作成することもあります。
1-3.「ペルソナはもう古い」は本当か?
インターネットの普及や顧客ニーズが多様化している今、ペルソナ設定は細部にまで深掘りする必要があります。
確かに「ペルソナは古い」「ペルソナ設定の時代は終わった」という意見もありますが、実際はペルソナ設定のやり方が変化したというのが正しい考え方です。
2.Webマーケティングでペルソナ設定をする必要性
Webマーケティングでペルソナ設定をする理由は、主に以下の2つです。
- 顧客ニーズを把握しやすくなる
- チーム間で共通認識を持てる
ここでは、上記2つの理由を詳しく解説します。
2-1.顧客ニーズを把握しやすくなる
Webマーケティングでペルソナ設定をすることで、顧客ニーズを把握しやすくなります。
「よい商品を作って売ればよい」の時代は終わりました。
企業のノウハウや技術力を注ぎ込んで、どれほど素晴らしい商品を開発したとしても、市場ニーズを満たしていなければ売れません。
顧客ニーズが多様化する今、顧客目線を見失うことなく、市場ニーズに合わせて商品・サービスを提供する必要があります。
情報提供に関しても、企業から一方的に配信するのではなく、ユーザーが必要とする情報をピンポイントで提供することが、Webマーケティングの成否にかかわります。
大まかな「ターゲット」を設定するだけでは、具体性のないありきたりな情報になってしまうのに対し、ペルソナを設定することで、顧客に刺さる情報提供が可能になるのです。
2-2.チーム間で共通認識を持てる
Webマーケティングでペルソナ設定をすることは、チーム間で共通認識を持つために重要です。
商品の開発・製造・販売およびWebマーケティングの施策に至るまで、ビジネスに一貫性を持たせるには、ペルソナやターゲットに対する認識をチーム内で共有する必要があります。
ペルソナ設定が曖昧なままプロジェクトを進めるなら、各部門や人材ごとに認識が異なり、ズレが生じるでしょう。
たとえば「20代 男性 独身」をターゲットにするだけでは、社会人なのか大学生なのか、インドア派なのかアウトドア派なのかもわかりません。
各人が都合よく解釈してプロジェクトを進めてしまうと、Webマーケティングだけでなくビジネスや経営そのものに一貫性がなくなってしまいます。
3.ペルソナ設定の手順とWebマーケティングへの活かし方
ペルソナ設定の手順は以下のとおりです。
- 自社分析と目的の明確化
- データ収集・分析・グループ分け
- ペルソナ設定
- 確認
- カスタマージャーニーに反映
ここでは、各手順とWebマーケティングへの活かし方を解説します。
3-1.ステップ①自社分析と目的の明確化
はじめに、自社商品・サービスの強みや弱点を分析します。
分析には以下のような手法があります。
・3C分析
「Customer(顧客・市場)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の3つの要素をリサーチして戦略を考える手法です。
・SWOT分析
「Strengths(強み)」「Weaknesses(弱み)」「Opportunities(機会)」「Threats(脅威)」の4つの項目で自社の状況を分析する手法です。
自社分析をもとに課題を見つけ、そのためにどのような施策を講じるかを検討します。
Webマーケティングの目的が明確になると、おのずとターゲット層も見えてくるでしょう。
3-2.ステップ②データ収集・分析・グループ分け
データ収集では、大まかに決まっているターゲットに対して、インタビューやアンケートを実施します。
社内で保管している既存データを見直したり、SNSで消費者のコメントを拾ったり、関係省庁が発表しているデータを参考にしたりもできるでしょう。
オウンドメディアがある場合は、アクセスログを解析してWebサイトへ来訪するユーザーの特徴を抽出できます。
年齢・居住地・職業・家族構成など「デモグラフィック」だけでなく、性格・趣味・価値観・ライフスタイルなど「サイコグラフィック」を分析し、顧客層を分類します。
3-3.ステップ③ペルソナ設定
分類した情報をもとに、優良顧客の特徴をペルソナ設定シートに落とし込みます。
設定項目は多岐に渡りますが、具体的には以下のとおりです。
【基本情報】
氏名・性別・年齢・家族構成・居住地など、ペルソナの基本的なプロフィールを設定します。
よりイメージしやすくなるように、顔写真やイラストを用いることも可能です。
【職業】
建設業・営業・会社員などざっくりとした設定ではなく、会社名・役職・経歴なども考えます。
残業の有無など働き方を具体的に設定し、ペルソナが働いている姿がイメージできるようにします。
【経済状況】
年収や貯金額はもちろん、「キャッシュレス派か現金派か」「節約家か浪費家か」など、金銭感覚についても設定できるでしょう。
【ライフスタイル】
起床・就寝時間など1日の流れを想像します。
運動・ダイエット・飲酒・喫煙など、習慣にしていることもイメージするとよいでしょう。
趣味や関心についてもデータをもとにまとめます。
【情報収集手段や使用デバイス】
パソコン・スマホ・タブレットなど、情報収集をする際に使用する手段・デバイスを設定します。
インターネットの使用頻度や、利用するSNSなども重要な項目です。
Webマーケティングの方向性に合う項目を選び、ストーリーで肉付けをするとさらに具体的なペルソナ像に仕上がります。
3-4.ステップ④確認
データに基づいてペルソナ設定ができているかを確認します。
営業や受付など、現場に近いスタッフにヒアリングするとよいでしょう。
問題があれば調整するか、場合によってはデータ分析からやり直す必要があります。
3-5.ステップ⑤カスタマージャーニーに反映
設定したペルソナは、カスタマージャーニーに反映します。
カスタマージャーニーとは、ペルソナが商品・サービスを認知し、購入や情報拡散など自社が求める行動に至るまでのプロセスのことです。
たとえば、ペルソナの行動は主に以下の4つのステージに分けられます。
・認知→興味・関心→比較検討→購入
ステージごとにペルソナの行動や感情を洗い出し、Webマーケティングの施策を考えます。
取り扱う商品・サービスやWebマーケティングの目的によっては、さらに細かいステージを設定する必要があるでしょう。
4.Webマーケティングでペルソナ設定をする際の注意点
Webマーケティングでペルソナ設定をする際は、以下の点に注意が必要です。
- 主観や思い込みで設定しない
- 実在しそうな「一人」に絞る
- 継続的な見直しを行う
それぞれの注意点を見ていきましょう。
4-1.主観や思い込みで設定しない
ペルソナ設定をする際は、主観や思い込みで都合に合わせた人物像を作らないよう注意が必要です。
ペルソナは架空の人物であるため、自社が求める理想的なユーザー像を思い付きで設定してしまうケースは少なくありません。
しかしターゲットにしたいユーザー像があったとしても、データ分析をしていると予想していた結果にならないことがあります。
そのような場合でも、理想ではなく現実に基づいたリアルなペルソナ設定を心がけることが重要です。
部門の異なる複数名でペルソナ設定を行うことで、思い込みを排除し、客観的な視点が得られると期待できます。
4-2.実在しそうな「一人」に絞る
膨大なデータからペルソナ設定をしますが、実在しそうな「一人」に絞ることも忘れてはなりません。
ユーザー像がたくさんいると、プロジェクトの軸がブレてしまいます。
またたくさんの情報があるからといって、すべての特徴を一人に当てはめるのは不可能です。
あくまでも一人の人物像であることを前提に、本当に必要な情報を選びましょう。
ただし、商品・サービスによっては複数のペルソナを設定した方がよいケースもあります。
その場合は、ペルソナごとにWebマーケティングの施策を考える必要があります。
4-3.継続的な見直しを行う
ペルソナ設定をした後は、継続的な見直しが必要です。
設定したペルソナが、実際にはピッタリと当てはまらないケースも考えられます。
また一定期間経過すると、想定していたペルソナと現実が食い違うこともあるでしょう。
5.ペルソナをコンテンツに落とし込む!記事作成は「記事作成代行Pro」
「記事作成代行Pro」は、検索ユーザーが読みたくなるユーザーファーストの記事作成を得意とする記事作成代行会社です。
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6.まとめ
Webマーケティングで必須のペルソナ設定の手順や注意点をまとめました。
主な手順は以下のとおりです。
- 自社分析と目的の明確化
- データ収集・分析・グループ分け
- ペルソナ設定
- 確認
- カスタマージャーニーに反映
ペルソナ設定は、Webマーケティングの方向性を明確にし、成否を左右する重要な段階ですから、以下の点に注意しながら慎重に進めていきましょう。
- 主観や思い込みで設定しない
- 実在しそうな「一人」に絞る
- 継続的な見直しを行う
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