NAP情報
- 公開日:2025.04.10
- 更新日:2025.04.10
- 用語集
NAP情報(ナップじょうほう)とは、ビジネスにおける名称(Name)、住所(Address)、電話番号(Phone number)という3つの基本的な情報の頭文字をとった言葉です。特に、実店舗を持つビジネスや地域密着型のサービスを提供するビジネスにおけるローカルSEO(地域検索での上位表示対策)の文脈で非常に重要視される概念です。
なぜNAP情報がローカルSEOにおいて重要なのでしょうか? それは、検索エンジン(特にGoogle)が、特定の地域に関連するビジネス情報を検索結果(特にローカルパック)に表示する際に、そのビジネスの実在性、正確性、そして信頼性を判断するための重要な手がかりとして、このNAP情報の一貫性を利用しているからです。
Googleは、インターネット上の様々な場所(自社ウェブサイト、Googleビジネスプロフィール、地域のポータルサイト、レビューサイト、SNS、業界団体のウェブサイトなど)に掲載されている企業のNAP情報を収集・照合しています。これらの情報源全体でNAP情報が正確かつ完全に一致している(一貫性がある)場合、Googleはそのビジネス情報の信頼性が高いと判断し、ローカル検索結果での評価を高める傾向があります。
逆に、NAP情報に不一致や誤りがあると(例えば、サイトによって住所の表記が異なる、電話番号が古いままになっているなど)、Googleはどの情報が正しいのか判断できず、混乱してしまいます。これは、ユーザーにとっても誤った情報を提供してしまうリスクがあるため、Googleはそのビジネス情報の信頼性を低いとみなし、ローカル検索での順位を下げる可能性があります。
したがって、ローカルSEOを成功させるためには、NAP情報の一貫性を確保し、維持することが極めて重要です。具体的なポイントは以下の通りです。
- 正式名称の使用と統一: 常に正式な企業名または店舗名を使用し、その表記(株式会社の有無、全角/半角スペースなど)を統一します。
- 正確な住所表記と統一: 郵便番号、都道府県、市区町村、番地、建物名、部屋番号まで、省略せずに正確な住所を記載し、その表記方法(例: 「丁目」を使うかハイフン「-」を使うか、建物名を入れるか入れないかなど)を全ての情報源で統一します。
- 市外局番からの電話番号表記と統一: 電話番号は必ず市外局番から記載し、ハイフンの有無などの表記も統一します。フリーダイヤルと通常の電話番号がある場合は、主となる番号を統一して使用するのが望ましいです。(両方記載する場合は順序などを統一)
- 主要な掲載箇所の確認と修正:
- 自社ウェブサイト(フッター、会社概要ページ、店舗一覧ページなど)
- Googleビジネスプロフィール
- 主要なポータルサイト、ディレクトリサイト(Yelp、業界専門サイトなど)
- SNSアカウント(Facebookページなど)
- その他、過去に登録した可能性のあるウェブサイト これらの場所でNAP情報が完全に一致しているかを確認し、異なっている場合は修正します。
- 構造化データの活用: 自社ウェブサイトに、スキーママークアップなどの構造化データを用いてNAP情報を記述することで、検索エンジンがより正確に情報を認識するのを助けます。
NAP情報の一貫性は、サイテーション(ビジネス情報の言及)の効果を最大化し、ローカルSEOにおける信頼性の基盤を築くための基本的ながら非常に重要な作業です。地道な作業ですが、定期的にチェックし、常に正確で一貫した状態を保つよう努める必要があります。
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