HTTPS / SSL

  • 公開日:2025.04.10
  • 更新日:2025.04.10
  • 用語集
  • X
  • Facebook
  • LINE

HTTPS(エイチティーティーピーエス)とは、「Hypertext Transfer Protocol Secure」の略で、ウェブサーバーとウェブブラウザ(ユーザーのコンピュータ)の間でデータを送受信する際の通信プロトコル(通信ルール)であるHTTPに、暗号化と認証の仕組みを加えたものです。この暗号化と認証を実現するために使われる技術がSSL(Secure Sockets Layer)またはその後継であるTLS(Transport Layer Security)であり、これらを総称して単にSSLと呼ばれることもあります。ウェブサイトがHTTPSに対応している場合、URLの始まりが http:// ではなく https:// となり、ブラウザのアドレスバーに鍵マークが表示されることが一般的です。

なぜHTTPS化(SSL/TLSによる暗号化)が重要なのでしょうか? 主な理由は以下の通りです。

  1. 通信の暗号化(盗聴防止): HTTP通信では、送受信されるデータ(例えば、ユーザーが入力した個人情報、パスワード、クレジットカード情報など)が暗号化されていないため、第三者によって通信途中で盗聴されたり、内容を傍受されたりするリスクがあります。HTTPSでは、SSL/TLSによって通信内容が暗号化されるため、もし第三者に傍受されても、内容を解読することが極めて困難になり、ユーザーのプライバシーと情報の機密性を保護します。
  2. データの完全性の保証(改ざん防止): 通信途中でデータが悪意ある第三者によって改ざんされるリスクもHTTPには存在します。HTTPSでは、データが改ざんされていないかを検証する仕組みがあるため、ユーザーは受け取った情報が正しいものであることを確認できます。
  3. ウェブサイトの実在証明(なりすまし防止): HTTPSを利用するためには、通常、信頼できる第三者機関(認証局)が発行したSSL/TLSサーバー証明書をウェブサーバーに設定する必要があります。この証明書は、そのウェブサイトの運営者が実在し、ドメイン名の所有者であることを証明する役割を果たします。これにより、ユーザーは自分がアクセスしているサイトが、偽のなりすましサイトではなく、本物のサイトであることを確認でき、フィッシング詐欺などのリスクを低減できます。
  4. SEOにおけるメリット: Googleは、2014年にHTTPSを検索順位の決定要因(ランキングシグナル)の一つとして使用することを発表しました。つまり、ウェブサイトをHTTPS化することは、SEOにおいても有利に働く要素となります。シグナルとしての強さは他の要因(コンテンツの質など)に比べれば小さいとされていますが、ユーザーの安全を守るという観点からも、HTTPS化は現代のウェブサイトにとって必須の対応と言えます。
  5. ブラウザでの警告表示回避: 近年、主要なウェブブラウザ(Chromeなど)は、HTTP接続のウェブサイトに対して「保護されていない通信」といった警告を表示するようになっています。このような警告はユーザーに不安を与え、サイトからの離脱に繋がる可能性があるため、HTTPS化によってこれを回避することが重要です。
  6. 新しいウェブ技術の利用: HTTP/2などの新しいプロトコルや、一部のブラウザAPI(位置情報取得など)は、HTTPS接続を前提としている場合があります。

これらの理由から、現在では、個人ブログから大規模な企業サイト、ECサイトに至るまで、すべてのウェブサイトでHTTPS化を行うことが強く推奨されています。SSL/TLS証明書には無料のもの(Let’s Encryptなど)から、より厳格な認証を行う有料のものまで様々ありますが、最低限、無料のものでも導入し、サイト全体の通信を暗号化(常時SSL化)することが、ユーザーの信頼を得て、安全なサイト運営を行うための基本となっています。もしサイトがまだHTTPの場合は、速やかにHTTPSへの移行(301リダイレクト設定を含む)を行うべきです。

  • X
  • Facebook
  • LINE
ご相談お待ちしております

お電話受付時間平日:10時~18時

0120-963-404