GoogleのSGEとは?SEO対策にもたらした3つの影響も解説
- 公開日:2025.07.10
- 更新日:2025.07.10
- SEO対策の基礎

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田端 健一
株式会社BRIDGEA 代表
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- 通信業界の営業に10年携わり、多くの商品で営業成績日本一を獲得
- 独立して「記事作成代行Pro」を運営
- 「コンテンツマーケティング」や「コンテンツSEO」「記事作成代行」を行なっています。
- 多くのお客様サイトを上位表示に成功。今ではリピート案件多数
SGEとは、簡単に説明するとGoogleが2023年8月に日本で試験運用を開始した生成AIのことです。
Googleの検索画面で知りたいことを質問すれば、即座に要約や回答が表示されます。
そのため、ユーザーにとっては便利な機能かもしれません。
しかし、Webサイトの運営者から見るとどうでしょうか?
もしかすると、これまでのSEO対策では上位を目指せなくなるかもしれません。
そこで本記事では、SGEについて説明したうえで、特徴とメリット、SEO対策にもたらした影響について解説します。
2023年に実施された調査と結果とよくある質問にも触れているため、生成AIがSEO対策に与えた影響が気になる方はぜひご覧ください。
1. GoogleのSGEとは?

SGEは「Search Generative Experience」の略称です。
2023年8月30日から日本での試験使用が開始されました。
SGEを有効にすると、Googleの検索画面で入力した質問に対し、複数の情報をまとめて回答を生成し、検索結果のトップページに表示されます。
その後、名前を「AI Overview」に変更し、米国では2024年5月、日本では8月に公開されました。
AI Overviewは自動で設定されているため、Googleで検索した際に見たことがある方も多いのではないでしょうか。
▼AI Overview

引用:生成AIによる検索体験(SGE)のご紹介(Google Japan Blog)
2. SGEの3つの特徴

SGEは、生成した回答の表示だけではありません。
連続での会話やパーソナライズされた広告の作成と掲載もできます。
2-1. 生成した回答の表示
SGEの大きな特徴は、Googleの検索画面で文章を入力すると、それに対して生成AIが回答を表示する点です。
それまではキーワードで検索しなければなりませんでしたが、文章でも対応可能になりました。
そのため、キーワード検索が苦手な方や情報収集が苦手な方でも、簡単に回答が得られるのです。
キーワード検索ではたどり着けなかった理想的な結果に触れられる可能性もあるため、調べものをしやすくなります。
2-2. 連続での会話
SGEは、検索結果が表示された後も続けて質問が可能です。
チャットのように会話が続けられるため、求める情報が表示されるまで質問をくり返せます。
2-3. パーソナライズされた広告の作成・掲載
SGEは、ユーザーの検索履歴を利用して生成AIがパーソナライズした広告を作成・掲載する機能もあります。
これによりユーザーの関心度が高い広告を配信できるため、商品・サービスの販売促進につながります。
ただし、プライバシーや安全性について気になる方もいるでしょう。
これについては、スポンサーラベルが表示されており、検索結果の透明性が担保されています。
そのため、過剰に不安になる必要はないでしょう。
3. SGEの導入による3つのメリット

SGEの導入によるメリットは、おもに次の3つです。
- 問題解決までの時間が短縮される
- 商品の比較や検討に役立つ
- 引用サイトへのアクセスが可能
それぞれ解説します。
3-1. 問題解決までの時間が短縮される
生成AIが複数のサイトから情報をまとめるため、自分で記事をクリックして情報収集する時間が少なくなります。
例えば「えんぴつに定義はある?」と検索した場合、「はい、えんぴつには定義があります。JIS規格(日本産業規格)では…」とはっきりとした回答を得られます。
そのほかにも芯・硬度・外装・語源についてもまとめて回答してくれるため、一問一答で終わらない点も魅力です。
3-2. 商品の比較や検討に役立つ
特定の商品が欲しくてもメーカーによって特徴が異なる場合、どれを選べばよいかわからないこともあるでしょう。
しかし、SGEではメーカー別に特徴をまとめてくれるため、商品の比較や検討に役立ちます。
例えば「スマートリングにはどんなメーカーがある?」と検索した場合、販売メーカーと特徴をまとめてくれます。
それぞれの機能についても簡単にまとめられているため、欲しい機能が搭載されているかも簡単に確認可能です。
また、スマートリングの選び方についてのアドバイスも記載されています。
そのため、どれを購入すればよいかわからない方でも、何を基準にして選べばよいか分かりやすくなりました。
3-3. 引用サイトを確認できる
Googleの検索結果に表示される回答には、それぞれ引用したWebサイトのリンクが表示されています。
文章のすぐ後ろにリンクマークが表示され、クリックすると引用サイトへアクセスできる仕組みです。
例えば先ほどの「えんぴつに定義はある?」と検索した場合だと、文の最後にリンクマークが表示されています。
文章のすぐ後ろに表示されるため、特定の文章に対するエビデンスの確認が可能です。
4. SGEがSEO対策にもたらした3つの影響

SGEはメリットばかりではありません。
ユーザーは問題解決までの時間短縮になった一方で、サイト運営側には以下のような影響をもたらしました。
- オーガニックサーチからの流入減少
- Googleの評価アルゴリズムの変化
- 生成AIの回答に選ばれるコンテンツ作り
4-1. オーガニックサーチからの流入減少
オーガニックサーチとは、検索エンジンの自然な検索結果のことです。
「オーガニックサーチからの流入が減少する」とは、検索エンジンで検索し、サイトを開くユーザーが減ることを意味します。
SGEによって複数の情報がまとめられることで、わざわざ自分で情報を集める必要がなくなるのです。
サイト運営者側からすればWebサイトを見てくれるユーザー数が減ってしまいます。
その結果、商品やサービスページなど、最終的に訴求したいコンテンツまで誘導できなくなります。
4-2. Googleの評価アルゴリズムの変化
SGEの影響により、Googleの評価アルゴリズムにも変化が生じつつあります。
とくに注目されているのが、「ゼロクリック検索」の増加です。
ゼロクリック検索とは、検索ユーザーが検索結果ページ上のAIによる要約や抜粋のみで情報を得てしまい、Webサイトに遷移しないまま離脱する行動を指します。
ゼロクリック検索についてくわしく知りたい方は、次の記事をご確認ください。
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このような変化に対応するため、Googleは検索結果に表示する情報の正確性・独自性・信頼性をより厳しく評価する傾向を強めています。
検索意図への単純な対応だけでなく、情報の裏付けや出典の明示といった品質の強化がますます重要になるでしょう。
さらに、新たな評価アルゴリズムの導入により、従来上位にあった記事が順位を落とすこともあり得ます。
定期的なリライトや構成の見直しによって、Googleの評価基準に柔軟に対応することが、これからのSEO対策の鍵となります。
4-3. 生成AIの回答に選ばれるコンテンツ作り
SGEの導入をきっかけに、コンテンツが生成AIの回答に引用されるかどうかが、Web集客に直結する要素となりつつあります。
従来のSEOでは「ユーザーの検索意図」に沿って、網羅性や独自性のある記事を作成することが主流でした。
しかし、検索結果の上部に生成AIの回答が表示されるようになったことで、「ユーザーの目に触れるかどうか」は、AIに選ばれるかどうかで左右されます。
そのため、「AIに引用されやすい構成とは?」「生成AIに評価されるコンテンツとは?」といった視点からの対策が新たに求められているのです。
今後は、従来型のSEOに加え、生成AIに最適化されたコンテンツ戦略を取り入れることが不可欠になりつつあります。
5. SGEについてよくある3つの質問

SGEは認知度が低いことから、ほかのサービスとの違いや有効なSEO対策について知りたい方も多いでしょう。
この章では、そのようなよくある質問に回答します。
5-1. Q. SGEとAI Overview・Bard(Gemini)の違いは?
A. SGE・AI Overview・Bard (Gemini)は、すべてGoogleが提供する生成AI関連サービスですが、それぞれの使い方や機能の役割が異なります。
- SGE…Google検索に組み込まれた機能で、検索結果にAIによる要約などを表示します
- AI Overview…SGEの正式版で、より高度な検索サポートが可能になっています
- Bard(現Gemini)…検索エンジンから独立したGoogleが提供する生成AIです
5-2. Q. SGEに対応するためのSEO対策とは?
A. SGEなどの生成AIに対応するためには、以下の3つのSEO対策が有効です。
- 実体験などの一次情報を入れる
- 独自情報を盛り込む
- オリジナル画像を入れる
生成AIは自分の体で体験できません。
そのため、人の体験談や調査結果などの情報が必要になります。
また、他サイトでは見られない独自の情報を盛り込むことでユーザーが満足できる情報提供が可能です。
これにより特定のファンを獲得できれば、「〇〇のサイト(記事)だから読みたい」と考えられるようになるでしょう。
そのほか、GoogleはWebサイトに掲載された画像も評価の判断材料としています。
そのため、オリジナル画像の挿入がおすすめです。
また、インデックス登録をした記事に魅力的なオリジナル画像が掲載されていると、Google discoverに表示される可能性もあります。
しかし、こうした質の高いコンテンツを、自社リソースだけで継続的に制作することには限界があります。
特に専門的な分野では、そのハードルは一層高まるでしょう。
そのようなお悩みをお持ちの方は、「記事作成代行Pro」をぜひ利用ください。
例えば、工業用精製水の製造や販売などを行うサンエイ化学株式会社様では、305キーワードでTOP10入りを果たし、108キーワードで検索順位1位を獲得しました。


生成AIに選ばれ、かつ具体的な成果につながるコンテンツ戦略に課題を感じていらっしゃる方は、ぜひ一度ご相談ください。
5-3. Q. SGE対策に有効なマーケティング手法とは?
A. SGE対策として有効なマーケティング手法は、以下の5つです。
- 良質なコンテンツの制作
- SNSマーケティング
- 動画マーケティング
- メールマーケティング
- ホワイトペーパーマーケティング
良質なコンテンツとは、簡単に説明するとユーザーが魅力的に感じる記事のことです。
先述した「SGEに対応するためのSEO対策」の要素を意識すれば、良質なコンテンツが作成できるでしょう。
また、その分野について知識のある人が執筆や監修を行っていること、実体験を語っていること、専門的なトピックに関してはエビデンスを明確に示していることなどがあれば、Googleから評価される良質なコンテンツを作成できます。
2つ目に挙げたSNSマーケティングのメリットは、フォロワーが情報を友好的に受け取ってくれること、双方向でのやり取りが可能であることです。
SNSには共有機能があるため、友好的なフォロワーが共有するとフォローしていない人にも情報を届けられます。
YouTubeなどの動画投稿Webサイトを活用したマーケティング手法もあります。
投稿した動画のなかで商品やWebサイトを紹介したり、概要欄に掲載したりすれば、アクセスを促すことが可能です。
そのほか、ホワイトペーパーのダウンロードと引き換えに顧客情報を入力してもらうことで、新規顧客や見込客の獲得につなげられます。
ホワイトペーパーには専門性とオリジナリティが必要になるため、顧客情報を入力してダウンロードする価値のあるコンテンツを作成しましょう。
6. まとめ
SGEとは、Googleの検索画面で入力した質問に対し、複数の情報をまとめたうえで回答を生成するサービスです。
回答の生成だけでなく引用サイトのリンクや広告の作成と掲載機能もあります。
そのため、たった1回検索するだけでユーザーの疑問を解決し、満足させられるでしょう。
しかし、こうしたAIサービスの普及によりゼロクリック検索が増加すれば、Webサイトへの流入が減少する可能性があります。
そうしたなかでWebサイトの集客力を高めるためには、質の高いコンテンツ作成が不可欠です。
「記事作成代行Pro」は、SEOに精通したライター・ディレクター・校正者がワンチームとなり、キーワード選定から入稿まで一貫してサポートします。
生成AIにも選ばれる、高品質なコンテンツを継続的に発信したい方は、ぜひ一度ご相談ください。
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